ジャズからロックンロールへ〜ルイ・ジョーダンのジャンプ・ブルース
無名時代のジェームス・ブラウンが、仲間であるバンドのフェイマス・フレイムズと
活き活きと歌い、踊り、演奏する・・・このシーンが最高だ!
これは昨年、日本公開された映画「Get On Up」のムービー・クリップです
再現フィルムみたいなもんですね♪
残念ながらジェームス・ブラウン本人の映像ではないんだ(笑)
でもこれは盛り上げてくれる・・・嬉しくなるよ
50年代半ば、当時デビューしたばかりで、飛ぶ鳥を落とす勢いだったリトル・リチャード・・・
そのショーを観に行ったジェームス・ブラウンと仲間達
そしてショーの休憩時間に、勝手に飛び入りして歌ってしまう!というエピソードが映像化されている
無名のバンドの凄いパフォーマンス・・・こんなのを演られたら、観客もたまんないよね?!
リトル・リチャードもビックリして、JBのデビューに協力する事になる・・・
やはりシャウトする者同士、すぐに分かり合えたのだろうか(笑)
演奏した曲はルイ・ジョーダンの「カルドニア」
(カレドニアだと思っていましたが、スペルを見るとカルドニアが正しいみたいです)
40年代の曲なんですが、オリジナルはジャズですからね〜
興味深いナンバーです♪
この映画のプロデューサーはミック・ジャガー
映画でJB本人の映像の使用許可が下りなかったため、リベンジで制作したのが
今年公開された、本人映像満載の「Mr.Dynamite」なんだね♪
https://www.youtube.com/watch?v=lFC0IInp1vs
JBが初期にレコーディングした「カルドニア」はR&Bというより、ジャズに近い・・・ホーンのせいかな?
ではルイ・ジョーダンのオリジナルはどうなのか?
なるほど、これはジャズ以外の何物でもないね(笑)
ルイ・ジョーダンはサックス奏者だから、いくら歌って踊っていたとしてもジャズになってしまう
ルイ・ジョーダンの音楽は「ジャンプ・ブルース」と呼ばれている
確かにジャズともブルースともR&Bともいえない、過渡期のようなサウンドになっている
ブギウギ・ピアノも聴き逃せないね♪
このサウンドがR&B、ロックンロールの源流となったのは間違いない
世界恐慌は1929年だったっけ? 歴史は得意じゃないんだ(笑)
まあ30年代になって、不況の時代から立ち直ってきて
陽気なスウィング・ジャズの時代になるんだね
でも主流はやっぱり白人のバンドなんだ
黒人は、よりファンキーにやらなければ目立たない
ルイ・ジョーダンの吠えるサックスと歌は、当時としては相当ハミ出していたんだろうね
ビッグバンドに対して、スモール・コンボと呼ばれる このバンド編成は
そのままR&B、ロックンロールに引き継がれる事になる・・・
そうこうしているうちに、今度は第二次世界大戦だ(笑)
歴史の勉強になるね〜♪
レコードはSPの時代だし、余り録音が残っていないのも不運だったのかもしれない
LPとEPがガンガン生産されるのは戦後になってからなんだね
この「カルドニア」も戦後すぐにレコーディングされるんですが、
やがて若い後進たちの時代になってしまう・・・
マディ・ウォーターズ、B・B・キング、ジェームス・ブラウン、ビル・ヘイリー・・・
多くのアーティストがカバーした、ジャンルを越えた名曲ですね♪
https://www.youtube.com/watch?v=PR6pHtiNT_k
ルイ・ジョーダンには、ロック・ファンにとって聴き逃せない曲がある
それが「ジャスト・ライク・ア・ウーマン」だ
とにかく、この曲のイントロを聴いてほしい
これはチャック・ベリー・リフではないか?!
「ジョニー・B・グッド」に代表される、いわゆるチャック・ベリー・リフと呼ばれる このリフは、
チャック・ベリーの発明だと言われていた
元ネタがあったんだね! しかも10年前(当時)の曲だったとは
これはチャック・ベリー自身もインタビューで答えていた
「俺より先に、あのリフを弾いた奴がいる
ルイ・ジョーダンのバンドのギタリストだ
曲名は・・・忘れた(笑)」
インタビュワーも そんな曲があるなんて驚いていたんだけど、
この曲がそうだったんだね
でもこの曲、チャック・ベリーもレコーディングしてるんだよ(笑)
忘れた・・・というのは、嘘くさいなぁ
この曲自体もチャック・ベリーの曲みたいだ
ブルース進行のブギだし、歌詞の乗せ方もソックリだしね
ルイ・ジョーダンのサックスも、ホーン・セクションも入っていない編成で、
代わりにギターが入ると、これはもうロックンロールそのものといっていい
ルイ・ジョーダンのジャンプ・ブルースは、ジャズからロックンロールへと
ジャンプした音楽といってもいいような気がするね♪
https://www.youtube.com/watch?v=E3t2c9HGCsg
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