バンド・オン・ザ・ラン
Paul McCartney
Band On The Run
Album 1973
Single 1974
祝!ポール・マッカートニー再来日♪
昨年は来日しておいて、公演はキャンセルという・・・ファンを嘆き悲しませたポールのリベンジだ
ポールにとってはビートルズ以来の武道館公演になる
そこで今回はポールのライブの定番曲でもある この曲について語ってみたい
ちなみにポール牧は名前が似ているが、ポール・マッカートニーにあやかった芸名ではないらしいよ(笑)
まあ、そんな小ネタを挿みながら、このブログもグダグダとon the runしてみようと思う♪
アルバム「バンド・オン・ザ・ラン」はポール・マッカートニーの最高傑作との呼び声が高いアルバムだ
それまでのビートルズ解散後のソロ・アルバムは、ウィングス名義のものも含めて余り評価されていなかった
ラフな手作り感があって、デモ・テープみたいな佇まいが個人的には好きなんだけどね(笑)
そりゃあビートルズのクォリティと比較されてしまったら、ちょっとやそっとの出来じゃ太刀打ちできない・・・いくらポール・マッカートニーでもね
ビートルズのラスト・アルバム「アビー・ロード」に収録されている「キャリー・ザット・ウェイト」では、♪君はその重荷をずっと背負っていくんだ・・・と歌われている
これは解散したら、元・ビートルズという重い十字架を背負って、その後の人生を歩まなければならない・・・という歌なのだと思えてしまう
ソロではなく、ウィングスという新しいバンドを結成して、ビートルズより成功させるんだ!というのがポールの、それに対する解答だったんだろうね
やっと「ハイ・ハイ・ハイ」「マイ・ラブ」「007死ぬのは奴らだ」とシングル・ヒットも出て、よっしゃ!次のアルバムで一発かましたるわい!となったのが「バンド・オン・ザ・ラン」なんだと思うよ(笑)
でもウィングスはメンバー・チェンジを繰り返す・・・ポールは既に大物だったから、バンドの一員として他の無名のメンバーと対等になれる訳がない
自分のワンマン・バンドなんてイヤだ・・・なんていうのは贅沢な悩みだ
このアルバムでは奥さんのリンダとデニー・レインとの3人だけになってしまっている・・・アルバム・タイトルに「バンド」と入っているのは皮肉だね
結果、レコーディングではポールがドラムを叩いている
名ドラマー(迷ドラマーともいうが 笑)キース・ムーンが「この素晴らしいドラミングは誰が叩いているんだ?」と大絶賛したというんだから・・・並のマルチ・プレイヤーじゃないね!
もちろんベース・プレイも最強♪ 曲も粒揃いだ
このアルバムはリアルタイムでアメリカ盤LP、その後CD、そして25周年盤と買わされた・・・買わされたといっても押し売りされた訳じゃないけど(笑)
やっぱりリアルタイムで愛聴していたので思い入れが強い
個人的にはB面の「マムーニア」から「ノー・ワーズ」へと続けて演奏されるのが特に好きだな
そうそう、アメリカ盤LPにはシングル曲の「愛しのヘレン」の歌詞が掲載されていなかったんだ
あれ?忘れたのかな〜なんて思っていたら、イギリスのオリジナル盤には未収録曲だったからなんですね
当時はマニアックな情報って限られていたから、こういった事を自分で発見する面白さがあったね
それから日本盤では「ポール・マッカートニーとウィングス」名義になっていますが、LPの背表紙にはPaul McCartneyとしか書かれていないんです
それに準じて、このブログでもポールのソロ名義作品扱いにしています・・・御了承を
このアルバムがロングセラーとなったのは、翌年にシングル・カットされた「ジェット」「バンド・オン・ザ・ラン」のヒットが決め手なんだろうね・・・マイケル・ジャクソンが「スリラー」で参考にしたっていうくらいだ
(「スリラー」からは7曲もシングル・カットしていて、7曲目がタイトル曲の「スリラー」だった)
あとこのアルバムは凄くリラックスして聴けるロック・アルバムで、何故なんだろう?というのが長年の疑問だった
ビートルズとの微妙な違いはメジャーセブンス・コードの多用にあるのではないか?と今では思っている
ポップスでは定石のコードだが、ビートルズでは殆ど使われていないコードだ
Cでいうとドミソの3和音にメジャーセブンス(長七度)のシの音を加えたコードだが、甘美な響きになり、まあロック向きの和音ではないね
余り多用するとウェットな感じでイージーリスニングみたいになってしまうが、ポールはウィングス時代になってから急に思い立ったように使い出している・・・心境の変化かな?
さてアルバム「バンド・オン・ザ・ラン」について長くなってしまったので、楽曲「バンド・オン・ザ・ラン」についてはサクッといってみよう
この曲は三部構成になっている
そういうと格調高く聞こえてしまうが、単に未完成の曲の断片をつなぎ合わせたとも考えられるよね?(笑)
この手の組曲はコーラスを繰り返さない・・・行ったきり戻って来ないところがカタルシスなんだと思う
この曲はビートルズ・ナンバーであり、ジョン・レノン作の「ハッピネス・イズ・ア・ウォーム・ガン」の明らかなパクリだろう
よくこの曲に触発された曲だと、ソフトに語られてはいますが違います、パクリです(笑)
だって三部の各パートの曲調まで似ていないかい?
触発なんてソフトな引用は「アビー・ロード」のメドレーの方(ポールが主導)が相応しいと思うけどね
「バンド・オン・ザ・ラン」収録の「レット・ミー・ロール・イット」も変態的なリフがどうもジョンっぽいぞ?
そのせいかどうかは知りませんが(笑)、それまでポールには批判的だったジョンも、このアルバムは手放しで賞賛していたりするんだ
第一楽章は ♪監獄に閉じ込められて、愛しい君にも会えない・・・
第二楽章では ♪もしここを出る事ができたなら・・・と脱獄を決意する
第三楽章は完全に脱獄しちゃっているね〜♪Band on the run(バンドは逃げる)・・・だもんなぁ
なんだか追いかけっこを楽しんでいるみたいだ
♪絶対つかまりっこないぜ!とシャウトしているのがいい
でもアルバム・ジャケット(画像)では逃亡中のバンドにサーチライトが当てられている・・・これじゃ逮捕されてしまうのは時間の問題のような気がするけどね(笑)
マルタツが考えた邦題は「自由への脱出」・・・映画の邦題みたいだけど、アルバム・ジャケットも映画っぽいしね・・・どうかな?
日本盤の帯には邦題じゃないんだけど「バンドは荒野をめざす」と、何故かタイトルより大きく書かれていたよ(笑)
この歌詞の監獄というのは、やっぱり「元・ビートルズという十字架」なんだろうか?でもそれをここで完全に振り切っているのがたまらなくロックだと思う
このパート、第三楽章の冒頭のアコギ(アコースティック・ギター)もなんともすがすがしい
自由になった開放感にあふれているんだ・・・ここはいつ聴いても最高だな!
「Band On The Run」+歌詞 ライブに行く人は歌って予習しよう♪行けない人は復習だ(笑)
https://youtu.be/z-9PakgQzxU
この曲では余り目立たないが、アルバム全編に渡って
Tレックスでおなじみのトニー・ヴィスコンティがオーケストレーションを施している
Band on the run・・・Runは走るという意味だが、逃げるという意味もある
Runawayなんてのは完全に逃避行の事だね
Band on the runには当然「バンドは走り続ける」という意味合いも含まれていると思うよ
ウィングスは解散してしまったが、ポール・マッカートニーは今もOn the runし続けている・・・
あの高くて太い声をキープしているのには啓蒙されてしまうね
ポール・マッカートニーはトシを取っても、枯れたり、渋くなる事が許されないアーティストだと思う
若くして死に、伝説となるミュージシャンも多いが、
ポールには生けるレジェンドとして今後も長く活躍してほしい♪
アナタの音楽にはホントに楽しませてもらってるよ!
Band On The Run
Album 1973
Single 1974
祝!ポール・マッカートニー再来日♪
昨年は来日しておいて、公演はキャンセルという・・・ファンを嘆き悲しませたポールのリベンジだ
ポールにとってはビートルズ以来の武道館公演になる
そこで今回はポールのライブの定番曲でもある この曲について語ってみたい
ちなみにポール牧は名前が似ているが、ポール・マッカートニーにあやかった芸名ではないらしいよ(笑)
まあ、そんな小ネタを挿みながら、このブログもグダグダとon the runしてみようと思う♪
アルバム「バンド・オン・ザ・ラン」はポール・マッカートニーの最高傑作との呼び声が高いアルバムだ
それまでのビートルズ解散後のソロ・アルバムは、ウィングス名義のものも含めて余り評価されていなかった
ラフな手作り感があって、デモ・テープみたいな佇まいが個人的には好きなんだけどね(笑)
そりゃあビートルズのクォリティと比較されてしまったら、ちょっとやそっとの出来じゃ太刀打ちできない・・・いくらポール・マッカートニーでもね
ビートルズのラスト・アルバム「アビー・ロード」に収録されている「キャリー・ザット・ウェイト」では、♪君はその重荷をずっと背負っていくんだ・・・と歌われている
これは解散したら、元・ビートルズという重い十字架を背負って、その後の人生を歩まなければならない・・・という歌なのだと思えてしまう
ソロではなく、ウィングスという新しいバンドを結成して、ビートルズより成功させるんだ!というのがポールの、それに対する解答だったんだろうね
やっと「ハイ・ハイ・ハイ」「マイ・ラブ」「007死ぬのは奴らだ」とシングル・ヒットも出て、よっしゃ!次のアルバムで一発かましたるわい!となったのが「バンド・オン・ザ・ラン」なんだと思うよ(笑)
でもウィングスはメンバー・チェンジを繰り返す・・・ポールは既に大物だったから、バンドの一員として他の無名のメンバーと対等になれる訳がない
自分のワンマン・バンドなんてイヤだ・・・なんていうのは贅沢な悩みだ
このアルバムでは奥さんのリンダとデニー・レインとの3人だけになってしまっている・・・アルバム・タイトルに「バンド」と入っているのは皮肉だね
結果、レコーディングではポールがドラムを叩いている
名ドラマー(迷ドラマーともいうが 笑)キース・ムーンが「この素晴らしいドラミングは誰が叩いているんだ?」と大絶賛したというんだから・・・並のマルチ・プレイヤーじゃないね!
もちろんベース・プレイも最強♪ 曲も粒揃いだ
このアルバムはリアルタイムでアメリカ盤LP、その後CD、そして25周年盤と買わされた・・・買わされたといっても押し売りされた訳じゃないけど(笑)
やっぱりリアルタイムで愛聴していたので思い入れが強い
個人的にはB面の「マムーニア」から「ノー・ワーズ」へと続けて演奏されるのが特に好きだな
そうそう、アメリカ盤LPにはシングル曲の「愛しのヘレン」の歌詞が掲載されていなかったんだ
あれ?忘れたのかな〜なんて思っていたら、イギリスのオリジナル盤には未収録曲だったからなんですね
当時はマニアックな情報って限られていたから、こういった事を自分で発見する面白さがあったね
それから日本盤では「ポール・マッカートニーとウィングス」名義になっていますが、LPの背表紙にはPaul McCartneyとしか書かれていないんです
それに準じて、このブログでもポールのソロ名義作品扱いにしています・・・御了承を
このアルバムがロングセラーとなったのは、翌年にシングル・カットされた「ジェット」「バンド・オン・ザ・ラン」のヒットが決め手なんだろうね・・・マイケル・ジャクソンが「スリラー」で参考にしたっていうくらいだ
(「スリラー」からは7曲もシングル・カットしていて、7曲目がタイトル曲の「スリラー」だった)
あとこのアルバムは凄くリラックスして聴けるロック・アルバムで、何故なんだろう?というのが長年の疑問だった
ビートルズとの微妙な違いはメジャーセブンス・コードの多用にあるのではないか?と今では思っている
ポップスでは定石のコードだが、ビートルズでは殆ど使われていないコードだ
Cでいうとドミソの3和音にメジャーセブンス(長七度)のシの音を加えたコードだが、甘美な響きになり、まあロック向きの和音ではないね
余り多用するとウェットな感じでイージーリスニングみたいになってしまうが、ポールはウィングス時代になってから急に思い立ったように使い出している・・・心境の変化かな?
さてアルバム「バンド・オン・ザ・ラン」について長くなってしまったので、楽曲「バンド・オン・ザ・ラン」についてはサクッといってみよう
この曲は三部構成になっている
そういうと格調高く聞こえてしまうが、単に未完成の曲の断片をつなぎ合わせたとも考えられるよね?(笑)
この手の組曲はコーラスを繰り返さない・・・行ったきり戻って来ないところがカタルシスなんだと思う
この曲はビートルズ・ナンバーであり、ジョン・レノン作の「ハッピネス・イズ・ア・ウォーム・ガン」の明らかなパクリだろう
よくこの曲に触発された曲だと、ソフトに語られてはいますが違います、パクリです(笑)
だって三部の各パートの曲調まで似ていないかい?
触発なんてソフトな引用は「アビー・ロード」のメドレーの方(ポールが主導)が相応しいと思うけどね
「バンド・オン・ザ・ラン」収録の「レット・ミー・ロール・イット」も変態的なリフがどうもジョンっぽいぞ?
そのせいかどうかは知りませんが(笑)、それまでポールには批判的だったジョンも、このアルバムは手放しで賞賛していたりするんだ
第一楽章は ♪監獄に閉じ込められて、愛しい君にも会えない・・・
第二楽章では ♪もしここを出る事ができたなら・・・と脱獄を決意する
第三楽章は完全に脱獄しちゃっているね〜♪Band on the run(バンドは逃げる)・・・だもんなぁ
なんだか追いかけっこを楽しんでいるみたいだ
♪絶対つかまりっこないぜ!とシャウトしているのがいい
でもアルバム・ジャケット(画像)では逃亡中のバンドにサーチライトが当てられている・・・これじゃ逮捕されてしまうのは時間の問題のような気がするけどね(笑)
マルタツが考えた邦題は「自由への脱出」・・・映画の邦題みたいだけど、アルバム・ジャケットも映画っぽいしね・・・どうかな?
日本盤の帯には邦題じゃないんだけど「バンドは荒野をめざす」と、何故かタイトルより大きく書かれていたよ(笑)
この歌詞の監獄というのは、やっぱり「元・ビートルズという十字架」なんだろうか?でもそれをここで完全に振り切っているのがたまらなくロックだと思う
このパート、第三楽章の冒頭のアコギ(アコースティック・ギター)もなんともすがすがしい
自由になった開放感にあふれているんだ・・・ここはいつ聴いても最高だな!
「Band On The Run」+歌詞 ライブに行く人は歌って予習しよう♪行けない人は復習だ(笑)
https://youtu.be/z-9PakgQzxU
この曲では余り目立たないが、アルバム全編に渡って
Tレックスでおなじみのトニー・ヴィスコンティがオーケストレーションを施している
Band on the run・・・Runは走るという意味だが、逃げるという意味もある
Runawayなんてのは完全に逃避行の事だね
Band on the runには当然「バンドは走り続ける」という意味合いも含まれていると思うよ
ウィングスは解散してしまったが、ポール・マッカートニーは今もOn the runし続けている・・・
あの高くて太い声をキープしているのには啓蒙されてしまうね
ポール・マッカートニーはトシを取っても、枯れたり、渋くなる事が許されないアーティストだと思う
若くして死に、伝説となるミュージシャンも多いが、
ポールには生けるレジェンドとして今後も長く活躍してほしい♪
アナタの音楽にはホントに楽しませてもらってるよ!
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Comments
ソロになってから評価はされない、メンバーは辞める、レコーディングではトラブル…
ポールは追い詰められて力を発揮するタイプなのかもしれませんね…開き直りかな?(笑)
ビートルズではジョージのプレイに駄目出ししていたポールですが、ウィングスでは遠慮していたのかもしれません
ポールが一人で演奏した方が完成度が高いというのも、バンドとしては皮肉ですね
あのギター、何の変哲もないコード・ストロークなのに感動的なんですよね♪
この曲は自分の中では、登山のイメージなんですよ。三部構成の最初はまだ疲れもない3合目あたりで第二部は霧のかかった8合目の登り、そして最後はピークに到着したらいきなり霧が晴れて大パノラマが・・みたいなイメージなんですよ。特に三部冒頭のギターのストロークが最高です^_^