Coffee Break〜「ジャズ喫茶」という音楽空間
君はジャズ喫茶へ行った事があるかい?
ジャズ喫茶?名前は聞いた事があるけど、行った事はないな〜なんて人が多いんだろうな
BGMがジャズなんだろ?正直、ジャズはよくわからないし・・・なんてのもあるだろう
違うんだな・・・ジャズ喫茶で流れるジャズは、BGMではないのだ
札幌の老舗のジャズ喫茶「ジャマイカ」(画像)
ここは自分が学生だった頃(30年以上前ですが・・・)から、すでに老舗と呼ばれていた
(Since 1961と書いてあるね)
「ジャマイカ」という店名は、かつては純喫茶だったので、そう名付けられたらしい
ジャマイカといえばコーヒー豆の名産地だしね
「ジャマイカ」といってもレゲエのレコードをかける店ではありません(笑) ジャズ喫茶です
以前は東映の地下にあったんだ・・・移転はしても、現在も営業を継続しているのが嬉しいですね
ここは音がデカイんだ・・・ハンパないね!
ライブハウスより爆音なんだよ・・・それが売りなんだけどさ
友達や恋人と会話を楽しむ? 無理です(笑)
だから客も「お一人様」が多い・・・納得
店員だって注文が聞き取れないんだからね・・・注文はメニューを指差し!これが確実
まあ、注文は殆どがブレンド・コーヒーなんだけどね
コーヒーとタバコとジャズ・・・他に何もいらないとさえ思える、至福の3点セットだ
とにかくジャズ喫茶とは、大音量でジャズを体感する場所なんです
BGMじゃないと前述したのは、うるさすぎてBGMにならないから(笑)
読書?まあ、そういうツワモノもいますが、絶対集中できないって!
ここではひたすら音楽を聴くしかないんです・・・ただ音楽に身をゆだねる・・・
そうやって感じ取れる事があるんです・・・こういう聴き方があるんですよ
考え事?あきらめてください(笑) そのうち自我も消えてなくなりますから
忘我の境地ですね・・・ほら、座りながら、ノリノリでスウィングしている奴がいるぞ?!
あっちにも肩を揺らして、首を振っている奴がいるじゃないか?!
ゴキゲンだな♪
どうですか・・・ジャズ喫茶に行ってみたくなりませんか? ならないか(笑)
喫茶店を紹介するとなると、友人の「杉本喫茶室ブログ」とカブってしまうのでね・・・あえて差別化してみたんだけど・・・ダメか(笑)
じゃあ、ここで音楽を♪
あ、BGMにしてくれてかまわないですよ・・・ここはジャズ喫茶じゃありませんから
この記事の続きは、ジャズを聴きながら読んでもらえると、読後の充実感が二割増しになるかもしれないし(笑)
それではマイルス・デイヴィスの名盤、「カインド・オブ・ブルー」の収録曲、
「ブルー・イン・グリーン」を聴いてみよう♪
ピアノのビル・エヴァンスの作曲です・・・これは何回聴いたかわからない(笑)
でも未だに聴き飽きないし、いつ聴いてもいいんだな・・・
https://www.youtube.com/watch?v=pz_eGZ8U5kY
ジャズ喫茶では未知の音楽を楽しみたい
ウォークマンやiPodで自分のお気に入りの曲を聴く・・・それも悪くない♪
だが、それは既知の曲ばかりという事でもある
音楽との新たな出会いを求めるなら、ジャズ喫茶もなかなか捨てがたい魅力があるよ・・・でもジャズ限定になってしまうか?(笑)
ジャズ喫茶では、今かけているLPのジャケットを、目立つようにディスプレイしている店が多い
流れている音楽が気に入ると、みんなジャケットを見てメモするんだ
そのレコードを探したり、リクエストしたりするためにね
でも店主は自分のお気に入りのレコードばっかり かけているんだろうって?
それは違うね・・・店主はDJのように選曲しているんだよ
ジャズ喫茶では曲単位ではなく、LPの片面単位でレコードをかけている
例えば4枚のLPをセレクトして、それで起承転結みたいな流れを作っていたりするんだ
もちろん同じジャズマンの曲ばかりが続く事もないし、ピアノ・トリオの演奏ばかりが流れるという事もない
だからリクエストにはそんなに応えてくれなかったりするんだ
中にはジョン・コルトレーンが嫌いな店主もいるかもしれない(笑) どうも、あいつのサックスは生理的に受け付けないとかね(笑)
だからって、ジャズ喫茶にコルトレーンのレコードが1枚もないなんてのはありえない事です
店主の趣味に偏った選曲はしていない筈ですよ
ジャズといっても、カウント・ベイシーやベニー・グッドマン、グレン・ミラーやデューク・エリントンなどのスウィング・ジャズ、ビッグ・バンドのレコードは、
ジャズ喫茶ではかかる事はない
ビリー・ホリデーやエラ・フィッツジェラルドといった歌モノも、聴いた試しがないね
ジャズ喫茶でかかるのは50〜60年代のモダン・ジャズ(当然、インストゥルメンタルです)が中心だ
アドリブ重視のビ・バップから、レギュラー・コンボによるグループ表現を目指したハード・バップに移行した時期のジャズといえるだろうか
丁度この時期は、レコードがSP(スタンダード・プレイ)からLP(ロング・プレイ)に移行した時期でもある
SPはLPと同じ12インチだが、78回転だったので収録時間が5分程度だった・・・シングル盤みたいなもんだね
33回転のLPのフォーマットは、クラシックやジャズの長時間演奏には打ってつけだった・・・レコードがどんどん制作され、量産された時代でもあるんだ
とはいってもジャズのレコードは、当時の日本では入手が困難だったらしい
国内盤の制作も限られていたし、かといって輸入盤を扱っているようなマニアックなレコード屋は都市部にしか存在していなかった
さらにレコードそのものが高価で、手が出なかったというのもある
(40年前、自分の中学時代はLPが2000円台でした。今もCDアルバムは2000〜3000円台と余り価格は変動していません。その間の物価上昇を考えると、昔は現在よりアルバムが高価だったといえますね)
アナログ・レコードの再生も、オーディオにこだわり出すと、これもかなりの出費になる
日本の住宅事情では大音量での再生もままならないだろうし・・・
ジャズ喫茶は、そんなジャズ・ファンのニーズに応えた・・・という背景があるんですね
ジャズ喫茶は日本独自のものなんです(外国にはありません)
古くは歌声喫茶、ゴーゴー喫茶、さらにはノーパン喫茶(!)なんてのもありましたね〜
喫茶店は日本独自の進化を遂げた、ガラパゴス携帯みたいなものかな(笑)
歌声喫茶、ゴーゴー喫茶、ノーパン喫茶は、どれも廃れてしまいましたが、
ジャズ喫茶だけは今もしぶとく生き残っています
今ならまだ間に合うぞ!さあ、ジャズ喫茶へ急げ!(笑)
君も「ジャズ喫茶」という音楽空間を体験してみないか?
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Comments
会話も楽しめます
リクエストにも応えてくれるし、敷居は低くなりました
お洒落になっちゃってるし♪
レコードだけじゃなく、CDも置いているしね(あたりまえか?)
学生時代には「アクト」や「Bフラット」など多くのジャズ喫茶がありましたが、
現在では「ボッサ」と「ジャマイカ」くらいかな?
まあ、自分としては「禁煙」になったら行かないけどね♪(笑)
喫茶店の禁煙はつらいものがあるね・・・時代の流れなんでしょうが
喫茶「ジャマイカ」
住所:札幌市中央区南3条西5丁目(狸小路5丁目) 三条美松ビル4階 (場外馬券売り場「WINS」の向かい)
営業時間:12:00〜24:00
年中無休 (定休日:12月31日〜1月3日)
電話番号:011‐251‐8412
メニュー:コーヒー 550円 ショットノーチャージ など