天国への道〜「月刊ポルナレフ」12月号 特集・ポルナレフのアメリカ進出
Michel Polnareff
On Ira Tous Au Paradis
1972
ミッシェル・ポルナレフはアルバム「ポルナレフ革命」の発表後、アメリカに渡る・・・
念願のアメリカでのデビューを果たすため、ロサンゼルスに移住、
一流ミュージシャンを集め、レコーディングに専念していた
全作曲ポルナレフ、全曲英語詞の新作、アルバム「ポルナレフUSA」の制作だ
もちろんポルナレフはそんなに英語は堪能ではないので、プロの作詞家に依頼しているんですが(笑)
30歳を機に全米へ進出! これは矢沢永吉と通じるものがあるね♪
元々、ポルナレフはイギリスでデビューしたかったらしい
デビューEP「ノンノン人形」はイギリスでレコーディングされてるしね
だからイギリスのスタジオ・ミュージシャンだったジミー・ペイジやジョン・ポール・ジョーンズが参加していた?!という話になるんです
当然、英語詞も作られたみたいですが、ポルナレフの英語バージョンはオクラ入りとなってしまった
フランスのレコード会社は、フランス語で歌う事を強く要求してきたんだね
ここはポルナレフが折れた訳ですが、ポルナレフはデビュー当時から世界を視野に入れていたのは間違いない
ポルナレフの歌詞に頻繁に登場する英語のフレーズ・・・
今まで「月刊ポルナレフ」で、J-POPみたいだと散々揶揄してきたんですが(笑)
プライドが高くて、英語を話せても話したがらないフランス人が多い中、
歌詞の一節とはいえ、英語を多用するのはかなり革新的な事だったみたいです
前例がないんですね
まあポピュラー音楽の都、メッカといえば、やっぱりアメリカですからね
「俺は世界に通用するアーティストなんだ!俺の才能はビートルズに匹敵するんだぜ?早い話、英語で歌えばいいんだろう?俺はフランスだけで終わらないぞ・・・いつか、アメリカで勝負してやる!」
自信家ポルナレフなら、そう思っていても ちっとも不思議じゃないのだ
かくして75年にアルバム「ポルナレフUSA」(原題「Fame a la mode」)が発売される事となる
しかし、安易な邦題だね〜! 「ロックとロマンの出逢い」のカケラもないな(笑)
わかりやすくていいけどね
(現行CDでは「星空のステージ」に改題)
それでは、そのアルバム・タイトル曲をサクッと聴いてみよう
終盤でポルナレフお得意のトランペットの口真似も聴けます♪
https://www.youtube.com/watch?v=pUee7-8UNbs
なかなかポップで悪くないね♪
今、改めて聴き直してみると、そう思う
でも当時はレオ・セイヤーみたいで、なんだかな〜なんて思っていました(笑)
そう、このアルバムは賛否両論なんです・・・ファンの間でも評価が分かれていたりする
このアルバムからは、アメリカでは「僕は恋の救世主(Jesus For Tonight)」が、
日本では「青春の傷あと(Holding On To Smoke)」がシングル・カットされている
(フランスでは「星空のステージ(Fame a la mode)」だったかな?)
どちらもそこそこのチャート・アクションに終わり、ポルナレフが夢に描いた成功とは程遠い結果だったんだろうね
アルバムはかなりの自信作だったらしく、失意に打ちのめされたポルナレフは
以前にも増して、歪んだ性格になってしまったのかもしれない(失礼♪)
その後、今世紀になるまでライブも行っていないし・・・完全な引きこもり状態!
アルバムも以前ほどコンスタントに発表しなくなりましたしね
これは単にシングルが良くなかったんじゃないか?「星空のステージ」や、9月号で紹介した「愛の旅人」の方が、まだシングル・ヒットを狙えるのにな〜
なんて、当時は思っていましたね
このアルバムで目を引くのが、ギターのリー・リトナー
主役のポルナレフより断然目立っている!
「星空のステージ」のイントロのカッティング、「愛の旅人」の後奏のリード・ギターと大活躍・・・
リー・リトナー、この翌年にソロ・アルバムを発表して一躍メジャーな存在になるんです
きっとリー・リトナーのファンには聴き逃せないアルバムなんだろうね♪
やはりポルナレフに英語は似合わない
慣れない英語で、発音も気にしていたのか?歌がおとなしい・・・それまでのギラギラ、ベタベタな色気が足りないような気がする
そしてメロディがフランス語のメロディのままだ・・・デタラメな英語で作曲していたら、こんなメロディにはならないと思う
フランス語の曲を英訳して歌っているような違和感があるね
アレンジも流行のサウンドでキラキラしている(笑)
キラキラしててもいいけどさ・・・それはポルナレフのロマンティシズムとは相容れないと思う
英語で、しかもよくあるサウンドで歌われると「普通」なんだよね
いたってアタリマエなんだ・・・なんだろう、これは
百年の恋も醒める・・・って感じかな?
フランス映画を期待してたら、ハリウッド映画だった・・・と言えば、わかってもらえるかな(笑)
「ポルナレフUSA」の翌年、ポルナレフはアメリカ映画「リップスティック」の映画音楽を手がけ、サントラ盤をリリース・・・インストに逃げた?という意地悪なファンもいますが♪
これはヴァン・マッコイの「ハッスル」みたいな曲だな〜(笑) 8月号でやりましたけどね
というところで、契約が切れたのか?ポルナレフの全米進出はここまでで終了です
その後もアメリカに住み続けてはいますが、フランスのレコード会社と再契約してレコードを発表するようになります
またフランス語に戻りました・・・それはいいんですが、今度は日本盤が出なくなるという・・・(涙)
日本のファンは受難続きですね
そうそう、「ポルナレフUSA」はポルナレフの自信作という事で、フランスでは再評価されているらしい
「なんとかフランス語で歌い直してくれないものだろうか?」という声が多いらしいよ(笑)
確かにそれは言えてる!さすがフランス人だね♪
<Music Break>
「バラ色の心」
https://www.youtube.com/watch?v=zkfrNrVuNgE
<Part 2>
それではアメリカではミッシェル・ポルナレフは無名なのだろうか?
確かにフランスや日本のように、歌手として有名だという訳ではないようだ
知る人ぞ知る・・・マニアックな存在だね(笑)
作曲家としてはヒット曲がありますからね
ポルナレフの歌ではないんですが、ポルナレフの楽曲がアメリカでヒットした事があるんです
「バラ色の心」はアメリカで一番有名なポルナレフの曲かもしれない
フランスではシングルで発売されて、ポルナレフの代表曲の一つになっている
「アイドル」として見られていたポルナレフが、「音楽家」として評価されるようになった曲でもある
ビートルズでいえば「イエスタデイ」みたいな曲なんだね
ポルナレフお得意のヨーデル唱法で、個性をアピールするのも忘れてはいない
これをレーモン・ルフェーブルがインストとしてカバーしたバージョンが、アメリカでヒットしたらしい
インスト・バージョンの「バラ色の心」は、日本でもよく巷に流れているのを耳にする
ポルナレフのバージョンは巷で聴いた事はないけど(笑)
アメリカではレーモン・ルフェーブルといえば「バラ色の心」、ポール・モーリアといえば「恋はみずいろ」なんだね
「恋はみずいろ」は全米ナンバーワンなんだってね・・・意外でした
フランスと日本だけのヒットだとばかり思っていたら違うんだね(笑)
まあ日本ではレーモン・ルフェーブルといえば「シバの女王」、ポール・モーリアといえば「オリーブの首飾り」ですけどね(笑)
「バラ色の心」をシングルにしなかった日本のレコード会社は、良くも悪くもポルナレフを偏ったイメージ、路線で売っていたともいえる
「バラ色の心」以外の曲では、若きポルナレフの歌、曲、ピアノが光る「愛の願い」がアメリカの音楽マニアには親しまれているようです
♪Love me, please love me〜と英語だし、アメリカン・ポップスの影響も見られる、なじみやすいロッカ・バラード調の曲だしね♪
<Part 3>
最後にもう一曲、ポルナレフのフランスでの代表曲を紹介しておきたい
「天国への道」です
フランスでは国民的な歌手となっているポルナレフ・・・それはやっぱり、このような歌を歌っているからじゃないか?と思うんです
これは日本ではシングルどころか、レコードにもなっていません(笑)
フランスでは、最大のヒット曲「愛の休日」の次のシングルだったんだね
日本での人気絶頂期に発売されていた新曲だったんだけど、
日本では3年前(当時)のヒット曲「忘れじのグローリア」に差し替えられてしまっている
このシングルのジャケット(画像)は日本盤「愛の休日」のジャケットに使われているよね?
「今夜の列車」もそうだったけど、ジャケットだけ採用して、音源はレコード化しないというパターンだ(笑)
この曲には「アーティスト」としての存在感がある・・・思想家みたいなね
フランスのジョン・レノンといったところだ♪
この曲は歌詞がわからないと つまらないかな? 日本でレコード化されなかったのも、メロディが単調に思えての事だったのかもしれない
ジョン・レノンは「天国なんかないって想像してごらん」と歌っていますが、
ここでポルナレフは「地獄なんかないのさ・・・みんな天国へ行くんだよ」と歌っている
「イマジン」のアンサー・ソング?として聴くのも一興です
♪〜On ira tous au paradis・・・
みんな天国へ行くのさ もちろん僕も
祝福されようとも、呪われようとも
シスターたちも、泥棒たちも
みんな天国へ行くのさ
聖者たちも、人殺したちも
淑女たちも、売春婦たちも
みんな天国へ行くんだ
みんな天国へ行くのさ 僕だってね
神様を信じようと、信じまいと
いいことをしようが、悪いことをしようが
キリスト教徒も、異教徒たちも
ろくでなしや、 血も涙もない輩でさえ
みんな天国へ行くんだよ
みんな天国へ行くのさ 特に僕はね(笑)♪
「天国への道」
https://www.youtube.com/watch?v=DBXaKjMsTbI
この曲はアメリカ進出とは余り関係なかったかな(笑)
まあ年の瀬という事でね
ポルナレフがフランスの紅白歌合戦(そんなのないけど)で、大トリをつとめるなら
この曲が相応しいんじゃないかな〜と思うんです
地獄行き?そんな差別があるなんて、天国とは呼べないだろう?
誰もが平等なんだと歌う、この歌はいいなぁ
この曲を置き土産に、ポルナレフはデビューしてからずっと在籍していたレコード会社を離れる事になる…
ポルナレフにとって、アメリカは天国みたいに思えていたのかもしれないね♪
<編集後記>
「月刊ポルナレフ」もついに一年を迎えることができました・・・ありがとうございます♪
月イチで掘り下げていくと、なかなかマニアックになるもんですね(笑)
遊び心で始めた企画でしたが、まさか今年がこんなに仕事がハードな一年になるとは思っていなかったな〜
ポルナレフ以外の記事が極端に少なくなってしまった(笑)
それでも月刊なんだから、月イチでアップしなければいけない・・・この縛りがなかったら、ブログは全然更新できていなかったかもしれないです
イヤ〜ホントに更新の少ないブログになってしまったなぁ・・・
でもPV(ページビュー)は不思議と伸びていたりするんです・・・申し訳ない事に(笑)
Facebookでしつこくリンクしたりしたのが功を奏したのかもしれないな(笑)
何が幸いするかわからないもんです♪
一年間続けて「月刊ポルナレフ」は終了する予定だったんですが、最後にやっぱり
フランス語に戻ったポルナレフを語らないと終われなくなってきました(笑)
あともう1回だけやりたいと思います♪
今年もこのブログに訪れてくれてありがとう!
良いお年を♪
On Ira Tous Au Paradis
1972
ミッシェル・ポルナレフはアルバム「ポルナレフ革命」の発表後、アメリカに渡る・・・
念願のアメリカでのデビューを果たすため、ロサンゼルスに移住、
一流ミュージシャンを集め、レコーディングに専念していた
全作曲ポルナレフ、全曲英語詞の新作、アルバム「ポルナレフUSA」の制作だ
もちろんポルナレフはそんなに英語は堪能ではないので、プロの作詞家に依頼しているんですが(笑)
30歳を機に全米へ進出! これは矢沢永吉と通じるものがあるね♪
元々、ポルナレフはイギリスでデビューしたかったらしい
デビューEP「ノンノン人形」はイギリスでレコーディングされてるしね
だからイギリスのスタジオ・ミュージシャンだったジミー・ペイジやジョン・ポール・ジョーンズが参加していた?!という話になるんです
当然、英語詞も作られたみたいですが、ポルナレフの英語バージョンはオクラ入りとなってしまった
フランスのレコード会社は、フランス語で歌う事を強く要求してきたんだね
ここはポルナレフが折れた訳ですが、ポルナレフはデビュー当時から世界を視野に入れていたのは間違いない
ポルナレフの歌詞に頻繁に登場する英語のフレーズ・・・
今まで「月刊ポルナレフ」で、J-POPみたいだと散々揶揄してきたんですが(笑)
プライドが高くて、英語を話せても話したがらないフランス人が多い中、
歌詞の一節とはいえ、英語を多用するのはかなり革新的な事だったみたいです
前例がないんですね
まあポピュラー音楽の都、メッカといえば、やっぱりアメリカですからね
「俺は世界に通用するアーティストなんだ!俺の才能はビートルズに匹敵するんだぜ?早い話、英語で歌えばいいんだろう?俺はフランスだけで終わらないぞ・・・いつか、アメリカで勝負してやる!」
自信家ポルナレフなら、そう思っていても ちっとも不思議じゃないのだ
かくして75年にアルバム「ポルナレフUSA」(原題「Fame a la mode」)が発売される事となる
しかし、安易な邦題だね〜! 「ロックとロマンの出逢い」のカケラもないな(笑)
わかりやすくていいけどね
(現行CDでは「星空のステージ」に改題)
それでは、そのアルバム・タイトル曲をサクッと聴いてみよう
終盤でポルナレフお得意のトランペットの口真似も聴けます♪
https://www.youtube.com/watch?v=pUee7-8UNbs
なかなかポップで悪くないね♪
今、改めて聴き直してみると、そう思う
でも当時はレオ・セイヤーみたいで、なんだかな〜なんて思っていました(笑)
そう、このアルバムは賛否両論なんです・・・ファンの間でも評価が分かれていたりする
このアルバムからは、アメリカでは「僕は恋の救世主(Jesus For Tonight)」が、
日本では「青春の傷あと(Holding On To Smoke)」がシングル・カットされている
(フランスでは「星空のステージ(Fame a la mode)」だったかな?)
どちらもそこそこのチャート・アクションに終わり、ポルナレフが夢に描いた成功とは程遠い結果だったんだろうね
アルバムはかなりの自信作だったらしく、失意に打ちのめされたポルナレフは
以前にも増して、歪んだ性格になってしまったのかもしれない(失礼♪)
その後、今世紀になるまでライブも行っていないし・・・完全な引きこもり状態!
アルバムも以前ほどコンスタントに発表しなくなりましたしね
これは単にシングルが良くなかったんじゃないか?「星空のステージ」や、9月号で紹介した「愛の旅人」の方が、まだシングル・ヒットを狙えるのにな〜
なんて、当時は思っていましたね
このアルバムで目を引くのが、ギターのリー・リトナー
主役のポルナレフより断然目立っている!
「星空のステージ」のイントロのカッティング、「愛の旅人」の後奏のリード・ギターと大活躍・・・
リー・リトナー、この翌年にソロ・アルバムを発表して一躍メジャーな存在になるんです
きっとリー・リトナーのファンには聴き逃せないアルバムなんだろうね♪
やはりポルナレフに英語は似合わない
慣れない英語で、発音も気にしていたのか?歌がおとなしい・・・それまでのギラギラ、ベタベタな色気が足りないような気がする
そしてメロディがフランス語のメロディのままだ・・・デタラメな英語で作曲していたら、こんなメロディにはならないと思う
フランス語の曲を英訳して歌っているような違和感があるね
アレンジも流行のサウンドでキラキラしている(笑)
キラキラしててもいいけどさ・・・それはポルナレフのロマンティシズムとは相容れないと思う
英語で、しかもよくあるサウンドで歌われると「普通」なんだよね
いたってアタリマエなんだ・・・なんだろう、これは
百年の恋も醒める・・・って感じかな?
フランス映画を期待してたら、ハリウッド映画だった・・・と言えば、わかってもらえるかな(笑)
「ポルナレフUSA」の翌年、ポルナレフはアメリカ映画「リップスティック」の映画音楽を手がけ、サントラ盤をリリース・・・インストに逃げた?という意地悪なファンもいますが♪
これはヴァン・マッコイの「ハッスル」みたいな曲だな〜(笑) 8月号でやりましたけどね
というところで、契約が切れたのか?ポルナレフの全米進出はここまでで終了です
その後もアメリカに住み続けてはいますが、フランスのレコード会社と再契約してレコードを発表するようになります
またフランス語に戻りました・・・それはいいんですが、今度は日本盤が出なくなるという・・・(涙)
日本のファンは受難続きですね
そうそう、「ポルナレフUSA」はポルナレフの自信作という事で、フランスでは再評価されているらしい
「なんとかフランス語で歌い直してくれないものだろうか?」という声が多いらしいよ(笑)
確かにそれは言えてる!さすがフランス人だね♪
<Music Break>
「バラ色の心」
https://www.youtube.com/watch?v=zkfrNrVuNgE
<Part 2>
それではアメリカではミッシェル・ポルナレフは無名なのだろうか?
確かにフランスや日本のように、歌手として有名だという訳ではないようだ
知る人ぞ知る・・・マニアックな存在だね(笑)
作曲家としてはヒット曲がありますからね
ポルナレフの歌ではないんですが、ポルナレフの楽曲がアメリカでヒットした事があるんです
「バラ色の心」はアメリカで一番有名なポルナレフの曲かもしれない
フランスではシングルで発売されて、ポルナレフの代表曲の一つになっている
「アイドル」として見られていたポルナレフが、「音楽家」として評価されるようになった曲でもある
ビートルズでいえば「イエスタデイ」みたいな曲なんだね
ポルナレフお得意のヨーデル唱法で、個性をアピールするのも忘れてはいない
これをレーモン・ルフェーブルがインストとしてカバーしたバージョンが、アメリカでヒットしたらしい
インスト・バージョンの「バラ色の心」は、日本でもよく巷に流れているのを耳にする
ポルナレフのバージョンは巷で聴いた事はないけど(笑)
アメリカではレーモン・ルフェーブルといえば「バラ色の心」、ポール・モーリアといえば「恋はみずいろ」なんだね
「恋はみずいろ」は全米ナンバーワンなんだってね・・・意外でした
フランスと日本だけのヒットだとばかり思っていたら違うんだね(笑)
まあ日本ではレーモン・ルフェーブルといえば「シバの女王」、ポール・モーリアといえば「オリーブの首飾り」ですけどね(笑)
「バラ色の心」をシングルにしなかった日本のレコード会社は、良くも悪くもポルナレフを偏ったイメージ、路線で売っていたともいえる
「バラ色の心」以外の曲では、若きポルナレフの歌、曲、ピアノが光る「愛の願い」がアメリカの音楽マニアには親しまれているようです
♪Love me, please love me〜と英語だし、アメリカン・ポップスの影響も見られる、なじみやすいロッカ・バラード調の曲だしね♪
<Part 3>
最後にもう一曲、ポルナレフのフランスでの代表曲を紹介しておきたい
「天国への道」です
フランスでは国民的な歌手となっているポルナレフ・・・それはやっぱり、このような歌を歌っているからじゃないか?と思うんです
これは日本ではシングルどころか、レコードにもなっていません(笑)
フランスでは、最大のヒット曲「愛の休日」の次のシングルだったんだね
日本での人気絶頂期に発売されていた新曲だったんだけど、
日本では3年前(当時)のヒット曲「忘れじのグローリア」に差し替えられてしまっている
このシングルのジャケット(画像)は日本盤「愛の休日」のジャケットに使われているよね?
「今夜の列車」もそうだったけど、ジャケットだけ採用して、音源はレコード化しないというパターンだ(笑)
この曲には「アーティスト」としての存在感がある・・・思想家みたいなね
フランスのジョン・レノンといったところだ♪
この曲は歌詞がわからないと つまらないかな? 日本でレコード化されなかったのも、メロディが単調に思えての事だったのかもしれない
ジョン・レノンは「天国なんかないって想像してごらん」と歌っていますが、
ここでポルナレフは「地獄なんかないのさ・・・みんな天国へ行くんだよ」と歌っている
「イマジン」のアンサー・ソング?として聴くのも一興です
♪〜On ira tous au paradis・・・
みんな天国へ行くのさ もちろん僕も
祝福されようとも、呪われようとも
シスターたちも、泥棒たちも
みんな天国へ行くのさ
聖者たちも、人殺したちも
淑女たちも、売春婦たちも
みんな天国へ行くんだ
みんな天国へ行くのさ 僕だってね
神様を信じようと、信じまいと
いいことをしようが、悪いことをしようが
キリスト教徒も、異教徒たちも
ろくでなしや、 血も涙もない輩でさえ
みんな天国へ行くんだよ
みんな天国へ行くのさ 特に僕はね(笑)♪
「天国への道」
https://www.youtube.com/watch?v=DBXaKjMsTbI
この曲はアメリカ進出とは余り関係なかったかな(笑)
まあ年の瀬という事でね
ポルナレフがフランスの紅白歌合戦(そんなのないけど)で、大トリをつとめるなら
この曲が相応しいんじゃないかな〜と思うんです
地獄行き?そんな差別があるなんて、天国とは呼べないだろう?
誰もが平等なんだと歌う、この歌はいいなぁ
この曲を置き土産に、ポルナレフはデビューしてからずっと在籍していたレコード会社を離れる事になる…
ポルナレフにとって、アメリカは天国みたいに思えていたのかもしれないね♪
<編集後記>
「月刊ポルナレフ」もついに一年を迎えることができました・・・ありがとうございます♪
月イチで掘り下げていくと、なかなかマニアックになるもんですね(笑)
遊び心で始めた企画でしたが、まさか今年がこんなに仕事がハードな一年になるとは思っていなかったな〜
ポルナレフ以外の記事が極端に少なくなってしまった(笑)
それでも月刊なんだから、月イチでアップしなければいけない・・・この縛りがなかったら、ブログは全然更新できていなかったかもしれないです
イヤ〜ホントに更新の少ないブログになってしまったなぁ・・・
でもPV(ページビュー)は不思議と伸びていたりするんです・・・申し訳ない事に(笑)
Facebookでしつこくリンクしたりしたのが功を奏したのかもしれないな(笑)
何が幸いするかわからないもんです♪
一年間続けて「月刊ポルナレフ」は終了する予定だったんですが、最後にやっぱり
フランス語に戻ったポルナレフを語らないと終われなくなってきました(笑)
あともう1回だけやりたいと思います♪
今年もこのブログに訪れてくれてありがとう!
良いお年を♪
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